NEWS

コネスポストーリー#02 ~日本のスポーツ界の本当の課題~

見出し画像

 文章を書くのが苦手な元Jクラブ広報が、スポーツの可能性を信じて、千葉県柏市で立ち上げた新しい事業。
 スポーツによってつながることで、新しい価値を生み出すことを目的に、2022年5月にコネスポを設立した。

コネスポストーリー#01 ~スポーツが変わろうとしている今だからこそ~

スポーツ界の本当の課題とは何か?
 指導者不足?活動拠点不足?アスリートのセカンドキャリア?、これらはよくメディアで聞くワードではあるが、本筋ではないと考えている。

画像

 今のスポーツ界の言われている課題の多くは、スポーツ界やスポーツクラブにお金を稼げないことが一番の要因となっている。スポーツクラブに十分な収入や予算があれば、施設を整備したり、引退後のアスリートを指導者として雇用したりすることもできる。アスリートも本来であれば、セカンドキャリアとして自分が関わってきたスポーツの指導をしていきたいはずだ。しかしながら、指導者としてのセカンドキャリアを選べない。それは、指導者では十分な収入を得られず、生活できないからではないか。そして、指導者としてのキャリアを歩めないから、セカンドキャリアの問題が出てきてしまう。

 では、なぜスポーツクラブでお金を稼げないのか、それは下記が大きく影響を与えていると考えている。

 スポーツ界に受益者負担(スポーツにお金をかける)の文化がない

画像

 これは、日本のスポーツが体育教育の一環という考え方が根強くあることが影響している。学校の部活動や地域のスポーツ少年団は少ない費用で活動できるため、スポーツのすそ野を広げ、スポーツの普及や発展に大きく貢献してきたことは改めて説明する必要もない。その反面、日本ではスポーツにお金をかける必要がないという環境を作り出してきた。

画像

 #01で、中学校の部活動を地域に移行すると話したが、スポーツが教育現場から民間に移行するためには、クラブは将来的に独自で経営できるようにならなければいけない。地域移行の過程で、国の予算などの資金が投入されるだろうが、それも永遠に継続するものではない。しっかりと独立で採算が取れる事業として成立する必要がある。事業として成立させるためには、必ず売上が必要であり、誰かが負担をしなければいけない。将来のスポーツ界において、受益者負担の文化が必然となる。

画像
出所: ベネッセ教育総合研究所『学校外養育活動に関する調査2017』

 スポーツは、サービス業である。これは、どんなに小さい規模のクラブでも間違いない事実である。
 美容院で髪を切るのも、マッサージを受けるのも、弁護士などの専門サービスを受けるのも、それ相当の費用が発生する。スポーツも、何ら変わりない。スポーツができる環境や指導に対して、しっかりとした対価が払われることで、スポーツ界の更なる発展につながるはずだ。

 しかしながら、スポーツクラブの会員に対して、これまで以上の金銭的負担を追加したら、どのようなことが起こるか? それは、スポーツ人口の減少や新しく始める子供へのハードルが上がることを意味する。ただでさえ、給与は上がらず、昨今の物価上昇で生活が苦しい状況であれば、尚更だ。

画像

 スポーツ界での受益者負担の文化は、スポーツクラブがどくスポーツ界がさらに発展していくためには不可欠である。しかしながら、長年培われた人々の意識を変えることは、かなり高いハードルであることは事実である。

 日本のスポーツ界において、受益者に負担を求めると同時に、何かしらの新しい取り組みがあることで、可能になるのではないか。スポーツ界に受益者負担の文化を定着させ、体育教育のスポーツでなく、しっかりとビジネスとしてスポーツが成立していくための第一歩をコネスポで作り出していきたい。

画像

コネスポストーリー#03 ~誰もチャレンジしたことがない方法で~

ページトップへ